予防は可能です。
要するに舌が上にあるようにすれば良いのです。
ただ指しゃぶりと違い、舌が口の中でどこにあるのかは
直接見ることはできません。
そこで舌が上にくるようなストレッチが有効です。
まさき歯科で子どもたちがやっているのを耳にした方も
いらっしゃるかもしれませんが、「あいうべ体操」です。
もともと内科の今井一彰先生が、口呼吸を治すために
開発されたものですが、
歯科の領域でもたいへん有益をもたらしてくれます。
口呼吸だと口は開き、舌は下方に位置します。
逆に舌が上にあると口も閉じ、鼻呼吸になります。
口呼吸は、
(以下、今井先生より)
唾液分泌低下、口腔乾燥、免疫力低下、全身の免疫異常をもたらし
1、むし歯、歯周病、口内炎、口臭
2、インフルエンザ、扁桃腺炎、気管支炎
3、いびき、睡眠時無呼吸症
4、扁桃病巣感染症
(アトピー性皮膚炎、関節リュウマチ、腎臓疾患など)
の原因になります。
「あいうべ体操」のやり方ですが、
次の4つの動作を順にくり返します。
声は出しても出さなくてもかまいません。
①「あー」と口を大きく開く
②「いー」と口を大きく横に広げる
③「うー」と口を強く前に突き出す
④「ベー」と舌を突き出して下に伸ばす
①~④を1セットとし、1日30セットを目安に毎日続ける。
この体操は、真剣に行うとかなり疲れます。慣れるまでは、
2~3度に分けたほうが続けやすいでしょう。
入浴時にやるのがおすすめです。
また、「あいうべ体操」は、しゃべるときより口をしっかり
大きく動かす必要がありますが、無理は禁物です。
まとめてでも、分けても構いません。出来るだけゆっくりと
「あいうべ」で4~5秒、一分間に10回程度出来ます。
100回行っても10分程度ですから、
ちょっとした合間を見つけてやって下さい。
声は出しても出さなくても良いですが、あまり大きな声ですと
「べー」の際に舌が出ませんのでご注意ください。
「あいうべ」体操で、舌の位置を元通りにしていきましょう。
早い方で3週間、遅い方でも3ヶ月程度で改善しますから、
あきらめずに頑張ってください。
まさき歯科では主にお子さんにすすめていますが
是非ご家族で試してみてください。
実際、まさき歯科ではまだ導入したばかりですが
舌が上顎に当っているのを感じるようになった
型取りをするときに「オエッ」とならなくなった
という声を聞いています。
これは、舌が今まで上顎に当っていなかったため
刺激に対し慣れておらず反射が出ていたのが、
舌が上顎に触れるようになって刺激に慣れたためだと
考えられます。
ある地域では、歯ならびが悪くならないように
「あいうべ体操」を実践しているようです。
我々スタッフも実践していますが、
院長は愛犬ゴンジくんの散歩中に、
僕は入浴中にやっています。
1回やるだけは簡単ですが、毎日やるとなると工夫が必要です。
是非、「あいうべ体操」を習慣化させ、
口呼吸、歯ならびを予防していきましょう!
カテゴリー